









わかりやすくお茶の鉄瓶を描き、紙を重ねた抜き窓からその姿を覗かせます。 箱の上下にはほうじ茶をイメージした茶色い茶葉を描いています。 ほうじ茶のイメージで焦茶と金(黄土色の部分)インクを使い、ニスも使って茶葉や落款模様を描きます。 輪郭をまとった蓋を開くと鉄瓶も茶葉も見えなくなり、蓋の一枚を重ね合わせることでモチーフが切り取られるデザインとしています。 そうなると、茶瓶の蓋の取手に見えたものは、最澄の坐禅の姿のようであり、最澄を中心とし、光を周囲に放っていることをニスで表現しています。 滋賀は日本茶発祥の地とされており、延暦寺を開いたとされる最澄が唐より種子を持ち帰り、比叡山麓の大津・坂本に 植えたことが日本茶の始まりといわれています。 そこで、ページの端には比叡山延暦寺を描き、最澄の言葉である「一隅を照らす」である隅から伸びる光を表現しています。 その言葉の意味は一人ひとりがその場を大切にし、努力することで、社会全体を明るくできるという考え方です。 そこまで気が付く人はいないと思いますが、デザインに忍ばせたメッセージです。 An iron tea kettle is drawn clearly, with its shape peeking through a window made of layered paper. Brown tea leaves are drawn on the top and bottom of the box, evoking the image of roasted green tea. Dark brown and gold (ochre parts) ink is used to evoke the image of roasted green tea, and the tea leaves and seal pattern are drawn using varnish as well. When the outlined lid is opened, neither the kettle nor the tea leaves are visible, and the motif is cut out by overlapping one lid over the other. 铁壶轮廓清晰,透过叠纸上的小窗,可见壶身轮廓。 盒子的上下绘有棕色茶叶,令人联想到焙茶。 盒子采用深棕色和金色(部分为赭石色)墨水绘制,令人联想到焙茶,茶叶图案和印章则以清漆绘制。 打开勾勒轮廓的壶盖,壶身和茶叶均不可见,图案被叠纸镂空。