あゆのひらき

日本では魚を切って開き、干したものを食べるのも一般的です。これは干物と言われます。 これはあゆを干物に加工したもので、日本の中では非常に珍しい商品です。 旧デザインのパッケージをリニューアルしました。 干物は、魚を干して乾燥させたものです。干すことにより水分が減り、魚が腐らなくなり、美味しさが増します。 伝統的な干し方としては竹のザルで干します。 そのことがすぐにわかるように、竹のザルをイメージした金のパッケージにしました。 平面でシンプルに作られていますが、立体で編んでいるように見えます。 平面のブランドタグを持ち上げて、その隙間に食べ物パウチを挿入してパッケージとします。 竹のザルは丸いですが、形を丸くすると隅に小さな穴が増えます。そこで私は三角形を基準にデザインし無駄を無くしました。そのことでより陳列が優れ、ローコストで製作でき、インパクトのあるデザインとなりました。 Penatwards 2020 Gold award.

明治橋 あまな

あまなは、2019年6月に「八幡堀 石畳の小路」の旧店からうなぎ店「旧やまとく」の場所へと100mほど移転しました。   オーナー・クライアントである和た与は丁稚ようかん発祥の店と言われ、近江八幡では有名な老舗です。   リニューアルに伴い、赤をテーマにした明るいイメージを要望されました。 店名が「あまな」であり、「あまなふ」とは「和ふ・甘なふ」であり、和解する、同意する、互いに好意を持つことと言う意味があります。 敷地は、伝統物建築物保存地区であるため外観には厳しい制限が課せられます。 当初のこげ茶を基調としたものから、赤みが少し強いベンガラ色として塗り替え、より近江八幡の伝統的建築物らしい色合いに近づけました。   内部は厨房を縮小し、玄関の位置を変更、厨房からテイクアウトまで一直線で無駄がなく、お客さま動線と混線しない使いやすい動線へ一新しました。   従業員が動く業務部分は天井高さを下げて、白く明るい客席空間とコントラストをつけました。そして、その天井が下がった部分はオーナーが丁稚羊羹発祥の店であるということで、羊羹色の濃い茶色としています。   旧店がうなぎ店であり、蒲焼を焼くために大きなコンロがあり、その前にはレンガ積みの壁がありました。この壁は位置も変えずに生かし、その奥の厨房であった部分を最大8名まで対応可能な和室の小上がりとしました。 レンガ積みの壁も低すぎたため、上部はレンガを積むことでテーブル席からの視線を遮りつつ、緩やかに空間を共有できるものとしました。 そのレンガの位置に合わせて、赤いひものれんを渡しました。和室入り口部分はひものれんが邪魔にならないように円弧状に開口を開けて、出入りがしやすく、かつ緩やかに和室を仕切るものとしています。   この赤いひものれんが、店に入ってまず目を引くものとなっています。 のれんで仕切られた小上がりの和室奥には、大きな円形の建具を設えました。 店主には「満月」とお呼びいただいています。   赤いのれんと呼応するように黄土に近い黄色とし、一つ一つ紙で編んだものです。 店名が「あまな」であるので、何か「あまな」ければと思い、店の中心に象徴として編み物で作ったものです。   トイレの手洗いは、信楽焼の洗面器を使っています。今では廃番品になっている赤鉄の丸い洗面器です。今回、信楽の艸方窯に無理を言ってデッドストックの生地を焼いていただきました。   外に置くメニューボードもA看板を分解し、横に並べたものに作り直しました。 「食事」と「喫茶」のメニューを分けて書けるように考えたものですが、遠くからでも目を引くように丈夫には半円を二つ付けました。 この二つの半円をくっつけると店中奥にある正円となり、このように随所に円をモチーフとしてあしらっております。   クライアント:和た与 http://watayo.com/ 施工:井上組

長浜ごえん百貨店

2020年2月22.23日に日本橋の「ここ滋賀」で、長浜市の森をテーマに良品を集めた催事が開催されました。 長浜ごえん百貨店です。 「五円玉でご縁をつなぐ」コンセプトで、五円玉を入れて台に乗ると長浜特産品プレゼントの「ごえんください箱」もご用意しました。 外れても森にちなんだプレゼントございます。   オール長浜産のグラノーラや、ハンズ大賞グランプリ作家のからくり玩具、生木にこだわる食器、800年伝承の小原カゴなど、長浜の森を広く知ってもらうためのイベントです。   プロデュース:植田 淳平 コピー&コンセプト: うた みな