BIWAICHI RENTAL CYCLE MAIBARA

2016年10月1日 米原駅東口構内に誕生した「びわこ一周レンタルサイクル」のステーションの設計です。

 img_5115

日本初の新幹線駅直結のレンタルサイクルステーションが米原駅に誕生しました。

img_5094

「旅の始まりと終わりの場所」

欧米の鉄道駅は、ただの乗り場を超えた、人を迎える雰囲気があります。

日本の駅の多くは、通過点として認識され、どこの駅前も同じ風景が広がっています。

 

期待と不安でいっぱいの自転車旅人を送り出すにふさわしい思い出を演出する1ページでありたいと思いました。

これから始まる自転車での琵琶湖一周に胸躍らせる瞬間。

無事に琵琶湖一周のロングライドから帰ってきた旅人も、疲れを癒す、

ほっとするようなアットホームな雰囲気でありたいと思いました。

img_5092

米原や湖北地方のアイデンティティを考えたときに、北国街道の米原宿や中山道の醒井宿、北国脇往還の春照宿などの六つの宿場町 を有する米原の歴史的、地域的な特性を反映させたいと考えました。

それは、垂木であったり、押さえ縁のような伝統的な建築意匠を現代的にアレンジしたものとして表現しました。

駅周辺をサイクリングしてみると、きっと米原の良さを感じていただけることでしょう。

 

そして、今後、東口を出た場所には隈研吾さんの設計でまちづくりのプロジェクトが計画されています。

既存の米原駅という硬質な公共空間に、このような木質のものを作ったのは、今後できるであろう外の町への連続性を意識したものです。

img_5107

外観

多賀町産材の杉板を使用し、グレーを基調としたシックな外観とします。

床も空間もあまり明るくない東口構内に位置するため、

焼杉のような落ち着いた黒の外観で、米原の歴史や地域性を構成しました。

外壁もできるだけ床に近い配色とすることで、空間に馴染んだものにしています。

img_5240

・自転車倉庫

自転車倉庫内 は、天井からの採光と放熱を考慮し、小屋組構造を露出させ、

垂木から様々なものを吊り下げたりできる可能性を残しています。

img_5030img_5040    img_5097 

・受付

機能をコンパクトにまとめ、できるだけ柔軟性のある使い勝手を提案しました。

当初、エスカレーター騒音があることなどから、密室での受付の希望がありましたが、

密室にすると、建築的に規制が厳しくなります。

また、多くの人数や、様々なイベント、自転車を用いた説明などに対応しにくくなります。

そこで、半外部空間を受付空間とすることで、様々な状況に柔軟に対応できるようにしました。

さらに、説明を受けている時間と空間を、劇場や屋台のようなライブ感あるものにし、通りがかる人たちにも発信できるようにしたものです。

img_5071-2

事務室横の大きな壁面は黒板とし琵琶湖の地図や、注意事項を記入したり、記念写真撮影で文字を書いたり、様々な使用方法が想定されます。

飛び出し自転車坊やもアイコニックな看板として製作しました。

img_6997img_5119img_5114  img_5121img_5226

各所に歴史を感じさせるアンティークな部品を使っています。

img_5210img_5124

・事務室

事務室内部は明るく、カウンター越しにお客様に対応できるよう細い窓を設けています。

img_5164 img_5167

運営:NPO法人五環生活 http://biwaichi-cycling.com/

施工:DEWKS