秋田道夫 特別講義 tissue box

今年も12月12日(金)滋賀県立大学 道具演習Ⅱに、秋田道夫先生をお招きし、特別講義をお願いしました。

今年のテーマは「ティッシュボックス」でした。

一ヶ月かけて学生がアイデアを練り、制作した作品を講評して頂きました。

「最初の二割でそのプロジェクトがうまく行くかわかる。途中で辞める勇気が必要。」

学生の多くが、記憶に残った先生の言葉です。

 

私自身、途中で指導していて、作品が良いか悪いかの判断より、脱落させず完成させてもらうことにウェイトがあったと思いました。

それで終ってしまっていたらダメだったでしょう。

「駄目なものはダメ、良い物は説明が要らない。」

先生の的確な講評は学生にとってとても大きなインパクトがあったようです。

先生が描いている宇宙のような図。

「中心から遠く外れたアイデアは、その反対側まで可能性を広げる。」

そういう作品が出る事で、世界に大きな影響を与えることができる。

とかく、目の前のことに捕われがちですが、

秋田先生はいつも広い視野で、高い位置から物事を見ておられるというのを感じます。

 

「相手が求めているものを解決するのだから、アイデアに困ることはない。」

「自分が」であるのではなく、「相手に」自分があるのです。

 

先生がファイナリストに選定された作品をご紹介します。

木のレイヤーの隙間からティッシュが顔を覗かせる作品。

箱から出して、入れ替える六角形のボックス。最小限のサイズを実現。立てても使いやすい。

ティッシュが減る事で、上蓋が移動し、フォルムを適正化させるカーブを用いたボックス。

デスク端に取り付けて、下からティッシュを引き抜いて使う、目立たないボックス。

シンプルで重厚感ある、何でもない木の箱であるが、2つの箱の組み方が絶妙でした。

小さなゴミ箱がすぐ横についている実用性がありそうなボックス。

ティッシュ自身で構成された花の中から、本物のティッシュが出ている。

毛糸の隙間からティッシュを引き抜く。ティッシュボックスに思えない美しい表情。

 

最優秀は先生が決めず、学生投票になりました。

圧倒的な得票だったのは、毛糸のボックスでした。

 

選定されず、悔しい思いをした人、嬉しかった人。様々でしたが、

今後の大きな力になる講評会だったのは間違いないでしょう。

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